Macでフォルダにパスワードをかける方法

更新: 2026年10月30日10 分で読めます
要点

Macには、普通のフォルダを右クリックしてパスワードをかける機能はありません。標準機能で行うなら、ディスクユーティリティで暗号化ディスクイメージを作ります。「ファイル」>「新規イメージ」>「フォルダからのイメージを作成」を選び、暗号化の方式(256ビットAES)とパスワードを設定して保存します。.dmgファイルを開くときにパスワードが必要になり、取り出す(イジェクトする)と、再びロックされます。

この記事の手順は、macOS 14(Sonoma)以降の画面をもとにしています。macOSのバージョンや言語設定によって、メニューの名前が少し違う場合があります。

Macのフォルダにパスワードをかける標準の方法:暗号化ディスクイメージ

ディスクイメージは、小さなドライブのように動作する、1つのファイルです。暗号化すると、開くたびにパスワードが求められ、中のフォルダはAESで暗号化されます。Macに最初から入っているディスクユーティリティで作れるので、追加のアプリは要りません。

  1. 先にコピーを取る

    元のフォルダを、別の場所にコピーしておきます。暗号化したものを開いて確認できてから、元のフォルダを削除します。

  2. ディスクユーティリティを開く

    ⌘スペースを押して「ディスクユーティリティ」と入力し、Returnキーを押します。「アプリケーション」>「ユーティリティ」にもあります。

  3. イメージを作り始める

    メニューバーの「ファイル」>「新規イメージ」>「フォルダからのイメージを作成」を選びます。フォルダを選び、「開く」または「選択」をクリックします。

  4. 暗号化を設定する

    名前と保存場所を決めます。「暗号化」のメニューで「256ビットAES暗号化」を選び、パスワードを2回入力して「選択」をクリックします。

  5. イメージフォーマットを選ぶ

    「イメージフォーマット」のメニューで選びます。今後ファイルを変更しないフォルダなら、「読み出し専用」か圧縮の項目で十分です。あとからファイルを追加したい場合は、下の「空のイメージ」の方法を使います。

  6. 保存する

    「保存」をクリックし、処理が終わったら「完了」をクリックします。フォルダ名.dmg が作成されます。

  7. 開けるか確認する

    .dmgをダブルクリックして、パスワードを入力します。パスワードをキーチェーンに保存するチェックボックスには、チェックを入れないでください。 入れると、次からパスワードなしで開いてしまいます。

  8. 元のフォルダを削除する

    元のフォルダを削除して、ゴミ箱を空にします。その前に、下の「標準機能の弱点」にあるTime Machineの注意を読んでください。

あとからファイルを追加したい場合

「ファイル」>「新規イメージ」>「空のイメージを作成」を選びます。名前とサイズを入力し、「フォーマット」は「APFS」、「暗号化」は「256ビットAES暗号化」にします。「イメージフォーマット」は、スパースバンドルイメージにすると、ファイルを追加するにつれて、容量が増えていきます。Appleのサポートページには、「イメージフォーマット」を「読み出し/書き込み」にする手順も載っています。

作成されたイメージは、Finderのサイドバーにディスクとして現れます。ファイルをドラッグして入れ、使い終わったら、必ず取り出してください。取り出すと、ロックされた状態に戻ります。

ターミナルで作る

フォルダから、暗号化・圧縮したイメージを作ります。パスフレーズの入力を求められます。
hdiutil create -encryption AES-256 -srcfolder ~/Documents/Private -format UDZO ~/Desktop/Private.dmg

ほかの標準機能と、それぞれの限界

Macに標準で備わっている、ファイルを守る方法
方法向いている用途限界
暗号化ディスクイメージあらゆるファイルとフォルダ取り出さないと、開いたままです。開いている間は、Macの前にいる誰でも読めます。
ロックされたメモ短い文章と、一部の画像Appleによると、ビデオ、オーディオ、PDF、書類を添付したメモはロックできません。ロックできる添付は、表、画像、スケッチ、スキャンした書類、マップ、ウェブです。カスタムパスワードを忘れて、Touch IDでも解除できない場合、Appleは復旧できません。
プレビューで暗号化したPDFPDF1つPDFを開き、「ファイル」>「書き出す」を選びます。「アクセス権」から「書類を開くときにパスワードを要求」を選びます。PDFにしか使えません。
ターミナルの zip -er機密性の低いもの標準のzipは古い暗号方式を使っており、現在の基準では弱いです。ディスクイメージを使ってください。
FileVaultMacの紛失や盗難ディスク全体を保護します。ログインしたあとは、Macの前にいる人が、すべてのファイルを読めます。

ディスクユーティリティを使わない方法

ディスクユーティリティを使いたくない場合は、次の方法もあります。それぞれ、守れる範囲は限られます。

  • ターミナル: 上の hdiutil コマンドで、ウインドウを開かずに、同じ暗号化イメージを作れます。
  • ロックされたメモ: 文章と、一部の画像を守れます。詳しくは、上の表をご覧ください。
  • 暗号化したPDF: プレビューで、1つずつの書類を守れます。
  • アプリ: オープンソースのCryptomator(英語)のほか、公開後は、独自のロックを持つ保管庫アプリも選べます。

FileVaultとの違い

FileVaultは、システム設定の「プライバシーとセキュリティ」から有効にできます。起動ディスク全体を暗号化するので、Macを紛失したり、盗まれたりしたときに役に立ちます。一方で、ログインしたあとは、すべてのファイルが開いた状態になります。特定のフォルダだけに鍵をかける機能ではありません。違いを詳しく知りたい方は、FileVaultとフォルダの保管庫の違い(英語)をご覧ください。

標準機能の弱点

  • 古いバックアップに、元のフォルダが残ります。 暗号化する前にTime Machineがフォルダをバックアップしていた場合、そのバックアップは暗号化されていません。
  • 開いている間は、読めます。 パスワードを確認されるのは、開くときだけです。取り出し忘れに注意してください。
  • ファイルが見えています。 Private.dmg のような名前は、何かを守っていることを示してしまいます。
  • Macに痕跡が残ることがあります。 プレビューや最近使った項目の一覧に、取り出したあとも、ファイル名が残る場合があります。
  • パスワードを忘れると、復旧できません。 Appleでも取り戻せません。

フォルダの「ロック」は、パスワードの代わりになりません

Finderの情報ウインドウには、フォルダの「ロック」設定があります。これは、名前の変更や削除などの変更を防ぐ設定で、中身を読むことは防ぎません。パスワードによる保護ではないので、ご注意ください。違いは、英語のガイドHow to lock a folder on Mac(英語)でも整理しています。

ドラッグするだけで守る:Hidden Folder

隠すだけの方法は、Macで隠しフォルダ・隠しファイルを表示する方法と作り方で解説しています。隠しただけのフォルダは暗号化されないので、こちらの記事の方法と合わせて読んでください。

よくある質問

Macでフォルダを右クリックして、パスワードをかけられますか?

できません。Finderには、普通のフォルダにパスワードをかける機能がありません。暗号化ディスクイメージか、アプリを使います。

パスワード付きのzipファイルは、安全ですか?

ターミナルのzipは古い暗号方式を使っており、現在の基準では弱いです。256ビットAESの暗号化ディスクイメージをおすすめします。

ディスクイメージのパスワードを忘れたら、どうなりますか?

データは失われます。Appleにも復旧する手段はありません。パスワードマネージャか、紙に控えておきましょう。

FileVaultは、フォルダにパスワードをかける機能ですか?

いいえ。FileVaultは、起動ディスク全体を暗号化します。ログインしたあとに、個別のフォルダをロックするものではありません。

同じMacの別のユーザは、.dmgファイルを見られますか?

.dmgがあるフォルダを読める権限があれば、ファイルがあることは分かります。ただし、パスワードがなければ、中身は読めません。

Time Machineは、暗号化イメージもバックアップしますか?

はい、1つのファイルとして保存されます。暗号化する前のフォルダの古いバックアップは、削除するまでTime Machineに残ります。

フォルダの「ロック」設定は、パスワードの代わりになりますか?

いいえ。情報ウインドウの「ロック」は、名前の変更や削除などの変更を防ぐ設定です。中身は、そのまま読めます。

参考資料

あなたのファイルを、あなたのMacで守る

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